概要

第１３作目に当たる本作が製作された１９８３年には２本のボンド映画が製作されている．第４作目に当たる「サンダーボール作戦」のリメイクバージョン，「ネバー・セイ・ネバー・アゲイン」である．しかも主役は１２年ぶりにボンド役を演じるショーン・コネリー．これに対抗しなければいけなくなった本作は，ボンドの原点に戻った前作「ユア・アイズ・オンリー」から一転，ファンタジー路線に戻った．核爆弾がらみで話が展開されていくため，タイマーがセットされてからは非常にスピードのある作品である．

ストーリー

００９が何者かに殺された．彼の手にはファベルジュ・エッグのニセモノが握られていた．ボンドはサザビーで競売にかけられた本物のファベルジュ・エッグを落札した人物，カマル・カーンを追ってインドへ向かう．彼の身辺を調査するうち彼のバックに謎の美女，オクトパシーの存在があることに気がつく．ボンドはカマル・カーンとオクトパシーがが宝石密輸を行っていると知って，彼女のサーカスが開催されている東ドイツへ．しかしサーカス列車に積み込まれたのが密輸宝石ではなく核爆弾であることを知る．

登場人物紹介

ジェームズ・ボンド	ロジャー・ムーア
オクトパシー	モード・アダムス
カマル・カーン	ルイ・ジュールダン
マグダ	クリスティナ・ウェイボーン
ゴビンダ	カビール・ベディ
オルロフ将軍	スティーブン・バーコフ
ヴィジェー	ヴィジェー・アムリトラジ
M	ロバート・ブラウン
Q	デズモンド・リューウェリン
マニーペニー	ロイス・マックスウェル

主要スタッフ

監督	ジョン・グレン
製作	アルバート・R・ブロッコリ
製作総指揮	マイケル・G・ウィルソン
脚色	ジョージ・マクドナルド・フレイザー/リチャード・メイボーム/マイケル・G・ウィルソン
撮影	アラン・ヒューム
編集	ピーター・デイビス/ヘンリー・リチャードソン
プロダクション・デザイン	ピーター・ラモント
メイン・タイトル	モーリス・ビンダー
音楽	ジョン・バリー

秘密兵器

オープニングクレジット前に登場するアクロスタージェットでのアクションは圧巻．ちなみに実際には翼は折畳式ではない．他にはボンドが持つファベルジュ・エッグには小型発信装置と小型マイク，非常に強い酸を出すペン，オクトパシーが住む宮殿に向かう時に使うワニ型潜水艇，パワーアップさせた三輪人力車がインドの街を爆走する．今回の腕時計はファベルジュ・エッグからの電波をキャッチする受信機，ビデオカメラで捕らえた映像を見ることができるテレビがついている．